2016年12月2日金曜日

探偵広告に見る電話帳検索時代の広告テクニック


前回 は
探偵や消費者金融の広報のついて
ふれました。

近年は SEO
検索エンジンの特性を知り
検索において
キーワードを入力したとき
いかに上位にヒットするかの
テクニックが重要視され
昔とは マーケティングの手法
変わってきました。

インターネットが普及する前
八百屋,魚屋,電気屋, 硝子屋など
日常生活に欠かせない店の場合は
いつもの店を利用することが多かったし
また
町内にもそういった店がありました。

一方
探偵や消費者金融 など
それらを初めて利用する場合や
そう頻繁に利用することがない
業者を依頼するときに
調べるツール として
タウンページなどの電話帳
使うのが一般的でした。

今ほどウェブが発達していない
15年くらい前は
タウンページで
一番紙面を使っている業種
興信・探偵業
その次金融業
だったと記憶しています。

それと今でも
タウンページの裏表紙 には
引越業 の広告
なんかが多いですよね。

電話帳で調べる場合
まず索引から
対象の業種を調べて
目的のページを開きますよね。
そうすると
ア行から始まっています。

業者の特定がなければ
ほとんどの人は
「ア」 から見る でしょう。

なので
検索上位にする方法
「ア」 で始まる名前 を付けます。

だから,
金融業 ならば
「 アイフル 」,「 アコム 」
引越業 なら
「 アート引越センター 」
かつら( 毛髪業 ) なら
「 アートネイチャー 」,
「 アデランス 」

興信・探偵業 なら
「 アイアイサービス 」
といった具合です。

こう見ると
歴史を感じますね・・・。

それと,
タウンページの配列 に関しては
「ア」が最初に来るのは当然ですが
「 アー 」 が
「 アイ 」 よりも
先にきます。


当時の
興信・探偵業の欄を眺めていると
「アー・アー・アー」なんていう
奇抜なネーミングもありました。

でもネット検索が主な近年は
検索上位にするには
「ア」 にこだわる
必要はありませんね。

当時のタウンページの
探偵の広告
他に 特徴的 なものは
1ページ広告 が多かった
ということです。

ページを開いたとき
ア行から細かい字を見ていくより
1ページ広告のほうが
目に付きやすいという利点があります。
その他に
大きな広告を出すには
費用もかかりますので
それなりに大きな探偵社でないと
難しいので
大きな広告=安定した業者=信頼
という意識が働きます。

それから
「 大きく 」 かつ「 忙しくみせる 」 技
というのもありました。

最近は
タウンページと電話が主流でないので
風変りしましたが
1ページ広告で
電話番号が多数記載 されている
探偵社の広告をよく見ました。

これは
多くの支社があるように見せる手法
ですが
実際は支社などなく
転送されて同じ所へ架かるという
カラクリです。


でも
実際に支社が存在する
探偵社 もあります。
そういうところは
だいたい
支社の住所が記載されています。


そして電話を掛けると
BGMのごとく
「 リーン 」 という 電話音
鳴り響きます。

これは
いかにも 「 忙しいぞ 」
と言わんばかりに
錯覚を起こさせる技 です。

でもまあ
今は ウェブが全盛の時代 なので
こういう 古典的な手法 を使っている
ところがあるのかはわかりません。

これらは
かつて,こういった手法もあった
という事例です。


でも
広報の方法
違法・不当とはいえなくても
消費者から 「 胡散臭い 」
思われて敬遠されてしまっては
元も子もありませんよね・・・。

顧客獲得の手段
事業の拡大を図るなら
時流に乗る ことは必要です。

また
広告に関して
技法と知識だけを詰め込んでも
成功するとは言い切れません。
要はセンスの問題 だと思います。


以上
読んでいただき
ありがとうございました。